■建築研究報告

鉄筋コンクリート造建築物のかぶり厚さ確保に関する研究

濱崎仁*1,鹿毛忠継*1,萩原一郎*2,吉田正志*2,茂木武*2,根本かおり*3,
日本建設業連合会かぶり厚さ確保研究会*4

建築研究報告 No.147号(2013(平成25年)3月)
独立行政法人建築研究所
148p


<概要>

 鉄筋コンクリート造建築物のかぶり厚さは,耐久性,耐火性,構造安全性の確保のために重要であるが,既存の建築物においては,十分なかぶり厚さが確保されているとは言えない建物がある。また新築時においても,配筋の過密さなどからかぶり厚さを適切に確保するためのより一層の配慮が必要な状況にある。本研究においては,かぶり厚さの信頼性を向上するための研究として,新築時のかぶり厚さ確保の実態調査および対策に関する調査,かぶり厚さが不足した場合の耐久性と耐火性を両立させた補修材料・工法およびその評価方法に関する検討を行った。
 実態調査は,作業所へのアンケート調査およびかぶり厚さの実測データなどから,かぶり厚さ確保に関する施工の実態把握と対策の検討を行った。かぶり厚さを確保するための補修方法としては,既存のコンクリート表面にポリマーセメントモルタルを増し厚し,火災時や長期使用時の落下防止のための措置を施した工法を提案した。補修に使用した材料および工法については,強度,耐久性,耐火性,施工性等に関する実験を行い,所要の性能を満足することを確認した。また,それらの結果を踏まえて,かぶり厚さ確保のための補修要領案,および補修材料・工法の選定のための評価方法および評価基準案を提案した。

 *1 独立行政法人建築研究所 材料研究グループ
 *2 独立行政法人建築研究所 防火研究グループ
 *3 国土交通省国土技術政策総合研究所 建築研究部
 *4 社団法人日本建設業連合会


表紙・はしがき・目次・概要 190 KB
本文 6,897 KB
かぶり厚さ確保のための補修施工要領書(案) 1,322 KB
かぶり厚さ確保のための補修材料・工法選定マニュアル(案) 975 KB
付録・謝辞・奥付 5,707 KB
   
全文 12,608 KB

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