建築研究所年報

第 50号 平成 27年度

第 1 部   研 究 開 発 の 概 要

■平成27年度に終了した研究開発

【運営費交付金による研究開発】

  1. 構造研究グループ
    1. 巨大地震等に対する建築物の応答推定精度向上に資する入力地震動及び構造解析モデルの高度化技術に関する研究【個別重点】
    2. 庁舎・避難施設等の地震後の継続使用性確保に資する耐震性能評価手法の構築【個別重点】
    3. CLT等を構造材とする木造建築物の普及促進に資する設計法の開発【個別重点】
    4. 降雨量データに基づく積雪荷重設定に関する基礎的研究【基盤】
    5. 大空間木造建築の普及に資する各種構造要素の開発【基盤】
    6. 2・3次元的な地盤の不整形性が地盤振動特性に及ぼす影響に関する基礎的研究【基盤】
    7. 建築物の対竜巻性能検証法の構築【基盤】
  2. 環境研究グループ
    1. 建築物の省エネ基準運用強化に向けた性能評価手法の検証および体系化【個別重点】
    2. 大災害に伴うインフラの途絶に対応した超々節水型衛生設備システムに関する研究【個別重点】
    3. 室内空間における光束の適時適所配分による省エネルギー照明設計法の開発【基盤】
    4. 個別分散型空調システムの制御特性把握によるエネルギー効率評価の高度化【基盤】
    5. 躯体等の熱容量評価方法の構築と熱容量計画手法の開発【基盤】
    6. 大規模災害後における住宅・建築物のレジリエンス向上のための防災型建築設備システムに関するフィージビリティスタディ【基盤】
  3. 防火研究グループ
    1. グリーンビルディングに用いられる内外装の火災安全性評価技術の開発【個別重点】
    2. 建物間の延焼危険評価のための設計火源に関する研究【基盤】
    3. 首都直下地震時の火災被害想定手法の開発【基盤】
    4. 津波火災延焼性状の物理的予測手法に関する研究【基盤】
  4. 材料研究グループ
    1. 建築物の戦略的保全に資する建築部材の物理的耐久性能の評価技術の開発【個別重点】
    2. 建物外皮の挙動を考慮したシーリング目地の耐久性評価方法の提案【基盤】
  5. 建築生産研究グループ
    1. わが国の住宅生産技術の東南アジア等普及のための情報基盤整備に関する研究【個別重点】
    2. 構造躯体の特性を考慮した天井等の非構造部材の設計用地震力に関する研究【基盤】
    3. 木造住宅における改修工事の見える化に資する作業数量の把握に関する調査研究【基盤】
  6. 住宅・都市研究グループ
    1. アジアの住まいとその地域性に配慮した省エネ住宅設計技術の移転手法に関する研究 〜アジアモンスーン地域を対象として〜【個別重点】
    2. 健康長寿社会に対応したまちづくりの計画・運営手法に関する研究【個別重点】
    3. 市街地火災時の人的被害発生メカニズムの解明【基盤】
    4. 携帯型情報端末を用いた現地調査のマネジメント技術に関する研究【基盤】
    5. 都市計画基礎調査の実務的技術動向に関する基礎研究【基盤】
  7. 国際地震工学センター
    1. 堆積平野における長周期地震動伝播特性の評価手法に関する研究【基盤】

【外部資金による研究開発】

  • 科学研究費助成事業
    1. 沈み込み帯における巨大地震発生サイクルと津波生成の総合モデル構築
    2. 竜巻発生装置を活用した突風荷重モデルの展開と大規模屋根の被災機構の解明
    3. 建築目地防水に関わる早期劣化診断と寿命管理技術の開発
    4. 津波警報に必要な地震情報の迅速な推定
    5. 鉄筋コンクリートの中性化・鉄筋腐食に及ぼすジャンカの影響に関する研究
    6. 統計情報を利用した人口の時空間分布推定モデルの開発と自然災害リスク評価への展開
    7. 変形に伴って変化するRC造耐震壁の損傷程度と耐震性能評価
    8. 空間の明るさ感評価指標に基づく設計手法の構築と普及促進手法の整備
    9. 入力地震動をパラメータとした実大在来木造建物の振動実験
    10. RC建物の津波浮遊物に対する衝撃耐力評価とその改善方法に関する実験的研究
  • CLT等新たな製品・技術の開発促進事業
    1. CLT等新たな製品・技術の開発・普及事業(強度データ等の収集・分析)
  • 寄附関係
    1. 試験片幅厚比に着目した鋼材の破断伸びと一様伸びの相関関係に関する研究
    2. 長周期地震動に対する超高層鉄骨造建物の質点系モデルによる損傷予測法に関する研究
  • 交流研究員
    1. CLT等を構造材とする木造建築物の普及促進に資する設計方法
       ・新しい木質建材の性能に関する研究・開発
    2. CLT等を構造材とする木造建築物の普及促進に資する設計法の開発
       ・枠組壁工法による中高層木造建築物に関する研究
    3. 住宅用全般換気・空調システムの設計技術に関する研究
       ・住宅用全般換気・空調の計画方法、設計手法等の設計技術
    4. 大災害に伴うインフラの途絶に対応した超々節水型衛生設備システムに関する研究
       ・超々節水型衛生システムによる防災型システムの計画・設計技術
    5. 建築物の省エネ基準運用強化に向けた性能評価手法の検証および体系化
       ・住宅設備の省エネルギー性評価手法の精緻化
    6. 建築物の省エネ基準運用強化に向けた性能評価手法の検証および体系化
       ・建築物の先導的省エネ技術動向、導入効果の実態分析
    7. 建築物の省エネ基準運用強化に向けた性能評価手法の検証および体系化
       ・住宅用ガス利用機器の実働性能に関する研究
    8. 建築物の省エネ基準運用強化に向けた性能評価手法の検証および体系化
       ・窓の日射熱取得率の測定法の研究開発
    9. 耐火試験下での終局性能の取得に向けた選択性火災外力の等価性に関する研究
       ・研究における着目点の考察やそのプロセス
    10. せんい強化セメント板を耐火被覆とした構造の防耐火性能に関する研究
       ・防耐火に必要とされる材料特性を把握する試験研究と耐火時間に影響を与える要因と材料特性を考慮した構造研究
    11. CLTを用いた耐力壁の許容せん断耐力算出
       ・モデル化の妥当性及び安全性への誘導
    12. 建築物の戦略的保全に資する建築部材の物理的耐久性の評価技術の開発に関する研究開発
       ・建築物へのタイル仕上げによる物理的耐久性の評価方法について
    13. 建築物の戦略的保全に資する建築部材の物理的耐久性の評価技術の開発に関する研究開発
       ・建築用シーリング材・塗料の耐久性評価
    14. 建築物の戦略的保全に資する建築部材の物理的耐久性の評価技術の開発に関する研究開発
       ・建築物の長期使用に対応した戸建て住宅塗り替え用塗料の性能評価
    15. 建築物の戦略的保全に資する建築部材の物理的耐久性の評価技術の開発に関する研究開発
       ・建築物へのタイル仕上げによる物理的耐久性の評価方法について
    16. 改修シーリング材のあり方と維持保全技術の開発
       ・改修シーリング材の調査(要求性能・課題抽出)1成分型シーリング材の性能評価・試験方法開発
    17. 外断熱防水工法による躯体の保全
       ・簡易試験および屋外実測方法、解析方法
    18. 既存住宅ストックの活用促進に関する研究開発
       ・既存住宅ストックの活用(長期優良住宅化)に資するリフォーム技術

  • ■平成 28 年度以降に継続する研究開発

    【運営費交付金による研究開発】

    1. 構造研究グループ
      1. 大地震時の非線形動的相互作用効果を考慮した杭基礎への地震外力評価手法の提案
      2. 再利用形式を考慮した既存杭利用に関する基礎研究
      3. 既存共同住宅におけるあと施工アンカーを用いた改修技術の実用化に向けた構造性能確認方法に関する研究
      4. 鉄筋コンクリート造有開口耐力壁の構造性能の評価に関する研究

    2. 環境研究グループ
      1. スマートハウスにおける通風・冷房制御の検討のための居住者の採涼行為に関する基礎データの整理・分析

    3. 防火研究グループ       
      1. 建物火災時に発生するガスの毒性評価法の開発
      2. 耐火試験でのバリエーション認定の合理化に関する研究

    4. 材料研究グループ
      1. 木造建築物の信頼性設計導入に向けた技術的検討
      2. あと施工アンカー部材耐久性評価のための基礎的検討

    5. 建築生産研究グループ
      1. 建築確認審査で参照する情報のIFC表現方法に関する調査研究
      2. 浮き上がりによる応答低減効果を活用した建築物の耐震設計上の課題に関する基礎研究

    6. 住宅・都市研究グループ
      1. 建築敷地内緑化における生物多様性向上のための基礎研究
      2. 統計資料を用いた地域別空き家の実態把握手法に関する研究
      3. 既設木造公営住宅のストックマネジメントの確立に向けた性能改善手法に関する研究

    7. 国際地震工学センター
      1. 中小規模盆地を対象とする地震波干渉法を用いたせん断波速度構造探査技術の研究
      2. 地震・津波に係る減災技術の開発途上国への適用と情報共有化に関する研究
      3. 建物の強震観測とその観測記録の利活用

    【外部資金による研究開発】

    1. 科学研究費助成事業
      1. 大地震時における建物機能維持を目指した既存杭基礎への耐震補強法の開発
      2. 大地震後に防災拠点施設の機能を維持できる耐震性能向上技術の開発
      3. 二方向水平せん断力による面外方向の変形を受ける耐震壁の地震時抵抗機構の解明
      4. 日照調整装置を用いた昼光利用による照明省エネルギー効果の年間計算手法の開発
      5. 断熱化の進展による住宅の暖冷房エネルギー増加要因の解明と抑制策に関する研究
      6. 熱交換換気システムのための透明性の高い評価設計技術の構築
      7. 津波による流出家屋に起因した「津波火災」のシミュレーションモデルの構築
      8. 地域の建設事業者を主体とした仮設建築物における新規技術の適用とその後の展開
      9. 住宅ストックの介護福祉施設への活用可能性の定量的評価手法に関する研究
      10. エスノグラフィー調査に基づく自治体での都市計画GISの持続的利活用に関する研究
      11. 島弧地殻における変形・断層すべり過程のモデル構築
      12. 沈み込み帯浅部のスロースリップはトラフ軸まで到達するか?
      13. 地殻ダイナミクス−東北沖地震後の内陸変動の統一的理解−
      14. 地殻ダイナミクス−東北沖地震後の内陸変動の統一的理解−(国際活動支援班)

    2. 地球規模課題対応国際科学技術協力事業 防災分野 
      1. コロンビアにおける地震・津波・火山災害の軽減技術に関する研究開発

    3. 未利用熱エネルギー革新的活用技術研究開発
      1. 業務用空調システムの実働エネルギー効率評価法の開発

    4. 気候変動に対応した循環型食料生産等の確立のためのプロジェクト
      1. 伐採木材の高度利用技術の開発

    5. LIXIL 住生活財団 若手研究助成
      1. 神楽坂における既存木造建築物の更新実態と改修技術の可能性に関する研究

    6. その他
      1. 既存公的賃貸住宅における居ながら耐震改修および空間改造技術に関する研究
      2. 地震後の継続使用性確保のための公的賃貸住宅の構造設計技術に関する研究
      3. 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐久性評価に向けた調査手順の提案に資する実建物の劣化状況に関する研究

    ■共同研究及び受託業務等

    【共同研究】

    1. ゼロエネルギー住宅に関する研究
    2. 住宅・建築における省エネルギー性能の評価手法に関する共同研究
    3. 鉄筋コンクリート造共同住宅における地震後の継続使用性に関する阻害要因の分析と地震後の継続使用性に資する指標の開発に関する研究
    4. 建築物の地震後の継続使用性を確保するために必要な非耐力壁の耐震性能評価手法
    5. 鉄筋コンクリート造非耐力壁の損傷評価に関する研究
    6. 体育館のRCと鉄骨の接合部の耐震設計法に関する研究
    7. 大規模なALC間仕切壁の耐震性能評価手法に関する研究
    8. 継続使用性に向けた杭基礎の耐震性能評価・向上に関する研究
    9. 超々節水型システムに係る設計資料及び運用・維持管理手法に関する研究
    10. 建築物の環境及び設備の技術基準及び性能評価に関する研究
    11. 建築物の火災安全に対する性能基準の明確化に関する研究
    12. 災害に強い建築物の整備に資する構造性能評価技術に関する研究
    13. 建築材料・部材の品質確保のための性能評価技術に関する研究
    14. 良好な住宅・住環境の形成及び安全で快適な都市づくりの推進に関する研究
    15. 入力地震動と建物性能をパラメータとした実大在来木造建物の耐震性に関する研究
    16. 外壁改修・解体におけるアスベスト含有建築用仕上塗材の処理技術に関する研究
    17. 杭基礎建物の杭頭接合部の耐震性能に関する実験・解析研究
    18. 燃え止まり型木質耐火構造部材の開発に関する研究
    19. グリーンビルディングの火災安全設計法に関する研究
    20. 複雑な鉄骨造接合部ディテールの資料収集と設計、施工方法に関する検討
    21. 枠組壁工法による中層木造建築物等の設計法の開発
    22. 鉄筋コンクリート造壁付き架構の残存耐震性能と継続使用性の評価に関する研究
    23. 木質耐火構造の区画貫通部の耐火性能評価に関する研究
    24. 可燃性積層複合材料の火災安全性評価に係る試験方法の開発
    25. 火の粉の建築部材への着床・着火に関する研究
    26. 窓の遮熱・断熱性能評価方法の国際標準化に関する研究
    27. 火災旋風の発生ならびに安定化条件に関する実験的研究
    28. 実大オフィス空間における窓及び周辺輝度のバランス評価に関する研究
    29. 高炉セメントを使用した既存鉄筋コンクリート建物の耐久性と構造性能に関する研究
    30. 建築材料の燃焼生成物に関する毒性評価手法及び評価基準に関する研究
    31. 健全性診断技術と接合技術・高減衰デバイスを組み合わせた建築物の性能向上技術に関する研究
    32. CLTを用いた木造建築基準の高度化推進に資する検討
    33. 建築ファサードの燃え拡がり性状に関する研究
    34. 鉄筋コンクリート造外柱梁架構の終局限界性状に関する研究
    35. 長寿命建築システムに適応したアンボンドPC圧着梁架構に関する研究
    36. 繊維強化セメント板を耐火被覆とした構造の防耐火性能に関する研究
    37. 空間全体の輝度バランスに対する明るさ知覚に関する研究
    38. CLTパネルの特質をいかした実験棟建設とその性能検証
    39. 木質部材の材料強度の性能評価に関する研究
    40. 積雪後の降雨の影響を考慮した積雪荷重の設定に資する検討
    41. 構造スリットを設けない有壁鉄筋コンクリート造建築物の構造計算の合理化に資する検討
    42. 木造建築物における壁倍率の仕様の追加に関する検討
    43. 木造建築物の許容応力度等計算の基準の明確化等に関する検討
    44. あと施工アンカーを用いた部材の構造性能確認方法に関する検討
    45. 防火に関する大臣認定仕様の告示化の検討
    46. 防火被覆の効果を考慮した燃えしろ設計法の合理化に資する検討
    47. 防火被覆等の仕様にバリエーションを有する木・鉄骨系防耐火構造の壁および柱の合理的な性能評価に関する検討
    48. 木質内装空間の部分的な不燃化による避難安全・延焼防止の効果に関する検討
    49. 混合セメント等を使用したコンクリートの水セメント比の評価方法に関する検討
    50. 仕上材を施した既存鉄筋コンクリート造建築物の鉄筋腐食抑制に関する評価方法の検討
    51. 各種空調設備システムの潜熱負荷処理メカニズムを踏まえたエネルギー消費量評価法に関する検討
    52. 非住宅建築物のための高度な省エネルギー技術の評価手法構築に関する検討
    53. 防火設備(窓)に関する構造方法の告示化の検討


    第 2 部   主 要 活 動 の 概 要


    1. 組織

    2. 役職員数

    3. 予算

    4. 調査試験研究開発課題
      1. 運営費交付金による研究開発課題 
      2. 外部資金による研究開発課題 
      3. 平成27年度共同研究開発課題

    5. 施設貸与

    6. 技術指導等
      1. 技術指導等  
      2. 書籍等の編集・監修 
      3. 対価を徴収する委員会・講演会 

    7. 災害調査

    8. 講演会

    9. 国際協力活動

    10. 海外への渡航者

    11. 海外からの建築研究所来訪者

    12. 平成27年度交流研究員

    13. 平成27年度客員研究員

    14. 所外発表論文等
      査読付論文  その他論文  雑誌等

    15. 役職員異動

    16. 研修

    17. 刊行物

    18. 年間主要事項

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